2020年05月29日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・全地は一つの言葉、一つの音のみなりき

 「草(くさ)の片葉(かきは)をも言止めて」の「草」は「種々」(くさぐさ)の意。「片葉」は「書いた言葉」という事。

言霊原理に基づいて作られた神代神名文字ではない概念的思考の文字の事です。また延いては、それ等の文字で綴られた種々の思想の書物でもありましょう。

それらの言葉、文字、思想の一切を人間社会から一掃し、使用を停止させたのでした〔註一参照]。かくて旧約聖書にある如く、「全地は一つの言葉、一つの音のみなりき」(創世記)の精神生命の原理の言葉で統一された世界が誕生したのであります。

 【註一】
かく言うと、現代の読者は、極めて強制的に、また強権的な言語、文字、思想の統制と受け取られるかも知れません。

けれど決してそうではありません。各地域、民族の言語・思想の内容の特徴を見極め、それを摂取して、更に大きな合理的な文化の担い手である言語乃至文明の中に了解の下に統合して行くならば、何の抵抗もなく受け入れられるでありましょう。

または、「一つの言葉、一つの音」とは、各地の言語はそのままに、麻邇の言葉、文字を公式の用にのみ限定して世界の正式の言語として制定した。とも考えられます。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月28日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・戦争ではなく討議による「言向け」

 降臨した聖の集団は、従来そこにいた所謂荒ぶる神達と戦争をしたのではありません。荒ぶる神の生存競争の権力闘争思想と、聖の集団の自覚する生命本然の精神構造の根ざした言霊布斗麻邇の原理による政治と、どちらが人間の住む社会を統治する方法として適当であるか、をお互いに討議したのであります。

この作業を古事記は「言向け」(ことむけ)と呼んでいます。

「神問はしに問はし腸ひ、神林ひに掃ひ賜ひて」とは以上のような討論があり、その結果、権力闘争思想より生命本具の原理である言霊の原理の方が、民衆の統治の手段として比較にならぬ程合理的である事を在来の荒ぶる神達が認め、統治の実権を降臨の聖の集団に明渡したという事になります。

この統治の実権の譲渡を古事記は「国譲り」(くにゆずり)といいます。

つづき
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2020年05月27日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・荒ぶる音図

 斯く依し奉りし国中(くぬち) に、荒ぶる神等をば、神問はしに問はし賜ひ、神拂ひに拂ひ賜ひて、…… 神漏岐・神漏美である言霊原理の完成・自覚者が、皇孫邇々芸命と呼ばれる聖の集団に安らかな良き国を建てよと委任した国土の中には、荒ぶる神の行いをする人達が満ちていました。

amatsu_kanagi.png荒ぶる、の語源はアラの音図が示される思想を運用・活用するという事です。言霊学上、言霊ウである五官感覚に基づく欲望性能を人間の五種の性能の中心に置いた心の構造を示す五十音言霊図を天津金木音図といいます(図参照)。

この音図で示される思想の内容が上段のアからラまでの展開で表される事からアラ(荒の音図と呼ばれます。また、「ふる」とは運用・活用するの意でありますので、この性能を中心に置いた行為を身上とする思想の持主を「荒ぶる神」と言うのであります。

即ち自らの持つ腕力、武力、金力、権力等を自負して社会の生存競争を勝ち抜いて行おうとする思想・主義の持ち主のことであります。古事記の神話で言うならば、天孫降臨以前に「この国を治めていた須佐男命の霊統をひく大国主命、事代主神、建御名方神等の神々を指します。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月26日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・人類文明創造の第一歩

人類が「人の心とは何か」の究極の答えを出したのが言霊の学の完成でありますから、それ以前の人間社会の状況は決して平和豊潤なものではなかった事が推測されます。古事記はこの様子を「豊葦原の千秋の長五百秋の水穂の国は、いたくさやぎてありけり」と表現しています。

人間の欲望と感情の赴くままの生活、または、力の強いものが力により統率する社会が展開していたものと推察されます。

または高天原に於て布斗麻邇の原理が完成される以前の、不完全な生命理論を持って降って行った人達の統率する矛盾に満ちた社会が存在したのでありましょう。

「人間とは何か」の解明された真理を保持した集団の降臨があって、人類は初めて人類文明創造という意図を持った歴史の第一歩を踏み出す事が出来たと言えるでありましょう。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月25日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・降り下った日本や世界の状況

 斯く依し奉りし国中(くぬち) に、荒ぶる神等をば、神問はしに問はし賜ひ、神拂ひに拂ひ賜ひて、言問ひし磐根樹根立(いはねきねたち)、草の片葉(かきは)をも言止めて、天の磐座(いはくら)は放ち、天の八重雲を厳(いづ)の千別(ちわ)きに千別きて、天降し依し奉(まつ)りき。
 邇々芸命(ニニギノミコト)と呼ばれる聖(ひじり)の集団の所謂天孫降臨が何時頃の事であったのかは、はっきりとは分かっていません。多分、数千年及至一万年位前の事と推定されます。

また、この集団が自覚・保持して日本国肇国の精神の基盤となった布斗麻邇言霊学は何時その確立に成功したか、これもはっきりとは分かりませんが、天孫降臨以前、数千年の長い間の研究により降臨の時より前に完成された事は事実でありましょう。

 では、言霊布斗麻邇の学を自覚・保持した聖の集団が高天原と呼ばれる地球の高原地帯から、政治を行うのに適した平地に降って来る以前の日本や世界の状況はどうだったのでしょうか。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月24日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・日本肇国の成り立ち

 豊葦原の葦原とは、その世界唯一のトヨの原理の言霊図上の説明であります。大祓を行う朝廷の政治の原則を示す天津太祝詞五十音言霊図を掲げます。

futonorito.jpg

古代の日本の政治は、この音図に於けるア段(天皇の大慈題の大御心とイ段(原理)を政治の方針の中核として成立します。その事を示すために音図の中の言霊アと言霊シを結んで名といたします。そこで建国の大方針が豊葦原と示されます。原とは図示された場という事です。

 水穂(みずほ)国の水穂とは陰陽(水火)と解釈出来ます。原理方針(陰)と出来上がった社会形態(陽)とが完全に一致している、事を示します。国とは組んで似せるの意、または区切って似せるの意でもあります。一般なるものを、言葉に組み、または区切って、特殊なものと限定した事を意味します。

日本国と言えば他の国とは区別した日本国家の意であります。また水穂は瑞穂と書く場合があります。言霊図の中のそれぞれの言霊(イの音)が瑞々しく実り、生き生きと生気が満ちている国とも解釈出来ます。

 以上の意味を踏まえますと、「豊葦原の水穂国を、安国と平けく知しめせと事依し奉りき」とは「精神の先天構造の法則に基づいて言霊の生気漲る国となるにふさわしい処へ降って行って、その土地を平和に治めなさい、と皇孫邇々芸の命に委任なさいました」と解釈することが出来ます。

つづき
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2020年05月23日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・文明創造の内容を示した言葉を基にした国家の建設

 「豊葦原の水穂国」の事を従来の国語学は「豊かに葦が繁り、稲の瑞穂が実る国」即ちこの日本国と解釈します。しかし始めからその様に解釈したのでは、日本の国を肇めた意義は全く理解されません。

日本の国家を肇め、文明を創造して行くには、肇国・建設のための大前提があるのです。その前提となる言霊布斗麻邇の原理を実現する芸術作品としての国家の建設が日本華国の精神なのです。

その意味はこの国家の創始者である邇々芸の命の名にも示されます。そして豊葦原の水穂国とはその大前提となる目的の形而上的な内容を示した言葉なのであります。

 豊葦原の豊の字は太古の人名や土地名に多く見られます。豊とは十四(とよ)の事で十四個の言霊アイエオウ・ワ・チキミヒリニイシを指します。

この十四言霊は人の心の先天構造を構成する十七言霊の中の代表言霊十四個の意味です。また東洋思考構造を表す数霊八を示す houkei.jpg と西洋的思考構造を表す数霊六を示す図形 kagome.jpg、その双方を統轄することが出来る世界で唯一の思考原理を持つ国家である事を示すために8+6=14の数霊を表す言葉でもあるのです。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月22日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・原理の第二次産物は大和言葉

 我皇御孫(あがすめみま)命は、豊葦原の瑞穂国を、安国と平(たいら)けく知しめせと事(こと)依(よさ)し奉(まつ)りき。
 皇孫命を邇々芸(ににぎ)の命と呼びます。皇孫と邇々芸とは同様の意味だと申しますと、不審に思われる方もいらっしゃる事でしょう。

神道で皇祖というと天照大神の事です。その子は天の忍穂耳の命、そのまた子が邇々芸の命となり、邇々芸の命は天照大神の孫に当たります。祖(おや)から見て孫は第三次的な生命です。

邇々芸とは「二の二の芸術」という事で、これも第三次的な芸(わざ)の意です。言霊原理の運用である言霊エの神は天照大神です。

その原理の第二次的産物は言霊即ち言葉がそのまま物事の実相を表す大和言葉です。次にその大和言葉の実相そのままの人間社会を作る政治活動は第三次的な芸術という事になります。

言霊原理から数えて、原理に則る文明社会建設の政治は第三次的な芸術という事が出来ましょう。皇孫邇々芸の命とは、その第三次的である言霊原理がそのまま社会の実相として表れた社会・国家の建設者の名なのであります。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月21日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・八百万とは

 八百万の神等を神集(つど)へに集へ賜ひ、神議(はか)りに議りたまひて、
 日本の神道では神様の数をよく八百万と表します。辞書では極めて多い数のこと、とあります。言霊学では心を構成する言霊の数五十、その典型的な運用・整理法五十、計百の原理といいます。

しかし五十の言霊の幾つかを五十通りの組合せ方で物事の現象を表現しますと、八百万どころか、無数の真実が現れて来ます。

そこで八百万の神と申します。かくて「八百万の神等を神集へに巣へ賜ひ、......」とは、「言霊原理の自覚者(神漏岐神漏美)の命令で、言霊原理の諸法則のすべてを含めて検討した結果として」の意となります。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月20日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・八百万とは

 八百万の神等を神集(つど)へに集へ賜ひ、神議(はか)りに議りたまひて、
 日本の神道では神様の数をよく八百万と表します。辞書では極めて多い数のこと、とあります。言霊学では心を構成する言霊の数五十、その典型的な運用・整理法五十、計百の原理といいます。

しかし五十の言霊の幾つかを五十通りの組合せ方で物事の現象を表現しますと、八百万どころか、無数の真実が現れて来ます。

そこで八百万の神と申します。かくて「八百万の神等を神集へに巣へ賜ひ、......」とは、「言霊原理の自覚者(神漏岐神漏美)の命令で、言霊原理の諸法則のすべてを含めて検討した結果として」の意となります。

 我皇御孫(あがすめみま)命は、豊葦原の瑞穂国を、安国と平(たいら)けく知しめせと事(こと)依(よさ)し奉(まつ)りき。
 皇孫命を邇々芸(ににぎ)の命と呼びます。皇孫と邇々芸とは同様の意味だと申しますと、不審に思われる方もいらっしゃる事でしょう。

神道で皇祖というと天照大神の事です。その子は天の忍穂耳の命、そのまた子が邇々芸の命となり、邇々芸の命は天照大神の孫に当たります。祖(おや)から見て孫は第三次的な生命です。

邇々芸とは「二の二の芸術」という事で、これも第三次的な芸(わざ)の意です。言霊原理の運用である言霊エの神は天照大神です。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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