2019年04月25日

言霊 再び大嘗祭について・経綸の歴史

 科学の一応の完成はもうそう遠い将来ではないであろう。そして人間の精神の探求は既に今より数千年以前の太古に於いて事実この日本に於いて完成されていることである。

 解明された精神の法則は五十音布斗麻邇と呼ばれる言霊の原理であり、その原理を自覚して人類文明創造の責任を負う人を聖(霊知り)天皇(スメラミコト)と言う。日本人の祖先であり、古神道ではこの霊統を皇祖皇宗と申し上げているのである。

 皇祖皇宗である日本人の祖先は言霊の原理に則って日本を中心として全世界に見事な精神文明を築いた。そして或る時、今より約三〜四千年以前、世界に精神と物質両方の文明の完備した社会の到来を目指して、言霊の原理に則って人類歴史創造のための計画を確立して、その布石を敷いたのであった。

 爾来、日本並びに世界はこの皇祖皇祖の経綸の下に運営されている。太古がそうであった如く、中古も現代も、そしてこれからの将来もとの皇祖皇宗の経綸の下にある。

 この計画は人間精神の基礎原理に則って行われたものであるから、この五十音言霊の原理の自覚がなければ、世界の正統の政治を行うことは出来ず、過去の一貫した歴史を知ることも、将来の正確な展望を持つことも出来ない。

【収載】第二十八号(平成二年十月)

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2019年04月24日

言霊 再び大嘗祭について・精神と物質

 科学がマクロ的分野で宇宙空間の構造や法則を余す所なく解明し、ミクロの視野で物質というものの構造や組成の一切を研究し尽くしたとしよう。

 その時、人類は宇宙の如何なる星へも計算通りにロケットを到達させることが出来、またこの世に存在する如何なる物質も科学のコントロールの下に置くことが不可能ではなくなる。現在の科学はその目標に向かって着実に進歩の度を早めている。

 翻って人間の精神について考えてみよう。若し人間の心の構造とその動き、それに人間が文明を創造して行く心の仕組みの全てが解明されたとしたら、どんなことが考えられるだろう。

 結論を言えば、地球上の人間一人一人、社会的国家的自立性をそれぞれ損なうととなく、しかも人類全体の文明を理想的な目標と計画に基づいて、数千年という長い期間にわたって創造・推進させて行くことが可能となるのではないか。

【収載】会報第二十八号(平成二年十月)

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2019年04月23日

言霊 大嘗祭・第三文明への道

 最後に言霊学からする一つの願望を述べよう。皇室御一家の中から、またはそれに近い人々の中から、唯一個人の資格で、全人類の中の一員という自覚の下に五十音言霊学を勉強され、日本の皇室が幾千年にわたって継承・実行されてきた伝統の真の意義を知る方の出現することを期待したいものである。

 この事が人間天皇宣言を生かす唯一つの道だからである。その出現が現実となるならば、その方は単に日本のスメラミコトというだけでなく、旧約聖書にある「世界は一の言であった」時と同様に世界のスメラミコトとして、キリスト世紀にかわる新しい世紀を建設する責任者(霊知り)となられるはずである。これは単なる夢ではない。

 人類が過去三千年間方便によって言霊ウオアの三次元のみに局限されていた知識の束縛から解放され、言霊エ (英智)と言霊イ(コトタマ)の二次元を加えた人間の五つの全性能を自覚した立場から見るならば、当然の一つの結論なのである。

【収蔵】会報第五号(昭和63年11月)了

つづき
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2019年04月22日

言霊 大嘗祭・言の葉の誠の道

 この問題について日本の国民はどのように考えたらよいのか。現天皇(昭和天皇)による古事記神話と天皇位との関係の否定、人間天皇の宣言は神武天皇より現天皇まで百二十四代続いた神倭皇朝の役割が終わったことを告げたものである。

 又神話の否定宣言は天皇の御自覚があったか否かに関係なく、神話の形で黙示されていた言霊の原理が、伊勢神宮や宮中の賢所に天皇家の宝として秘蔵された状態から民間へ、又世界へ霊的に解放されたことと解釈することが出来る。

 皇室は三千年にわたる神器の秘蔵の役目を終えられ、精神の宝である三種の神器に表徴されるアイウエオ五十音の言霊原理の研究は広く一般社会に開放されたのである。それ故人間精神の根本原理はでも、少なくとも日本語を話す人なら誰もが一個の人間として研究習得することが可能となった。

 事実明治天皇から言の葉の誠の道の名で始まったこの原理の復元・解明は、現天皇の人間天皇宣言以来人間精神の生きた構造の原理として哲学的にも心理学的にも理解出来るように急速に解明が進んだのである。

【収蔵】会報第五号(昭和63年11月)

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2019年04月21日

言霊 大嘗祭・民間への開放

 言霊原理が隠された仮そめの世の三千年の間に科学・産業は今日見るが如く目覚ましい発達を遂げた。月読と須佐男の二権分立からはもう何の得るととがないことも見極められた今こそ天照大神の出現、言霊の自覚者の誕生が切望され、又その絶対の時である。

 そして天皇家は大嘗祭の儀式の黙示の如く崇神天皇以前のコトタマの自覚を持ったスメラミコトに帰られる時かとも思われた。しかしすんなりとそうはならないことも今では明瞭である。三権分立を再び人類の上に復元させるためにはまだ幾多の紆余曲折が予想される。

 昭和二十一年一月現天皇(昭和天皇)は古事記の神話を一切否定され人間天皇を宣言された。神話の否定は大嘗祭の意義の否定であり、真理の復活を予想して遣された皇室の儀式による型一切の否定である。

 天皇の詔勅の取り消しは決してない。大嘗祭や剣璽渡御の儀などが現状の中でもし行われるとするならば、それは何の意味も持たぬ茶番劇というより他はない。

【収蔵】会報第五号(昭和63年11月)

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2019年04月20日

言霊 大嘗祭・言霊原理の下に再び三権分立・共存の世の中

 大嘗祭で神に供えられる稲は何を意味するのか。稲はイの音である。人間精神の自覚の進化は母音ウオアエイの次元の順序で行われる。最上段のイ次元は生命意志の世界であり、そこに把握され自覚されるのがイの音であるコトタマである。稲とはコトタマの表徴である。

 三権分立の決定の時、三人の御子にそれぞれの領分を決められたが、天照大神にのみ御頸珠の玉が授けられた。言霊の原理は天照大神の独占である。稲を取り扱うのは天照大神の役目である。天皇は悠紀殿にいる須佐男命に悠紀田で採れた稲を供える。ということは悠紀田の領域で発展しつつある物質科学、産業経済の独走に対して天照大神のコトタマの原理をもって三権分立のあるべき姿に帰れと諭される姿である。

 又主基田の稲を主基田の月読命に供えられることも、哲学・宗教のあるべき姿を原理の光の下に明確に示されることである。言霊の原理は忘却され、天照大神は岩戸の奥に隠れ、月読・須佐男の二権の独走は飽くまで三千年間の物質文明創造のための仮そめの世の中の方便なのであって、時来たらば天照大神は表に現れ、言霊原理の下に再び三権分立・共存の世の中が来ることを示す黙示が大嘗祭である。

 しかも天皇は供えられた稲を自らも食され、相当の時間悠紀殿・主基殿にお留まりになると聞く。天皇御自身本来は言霊の原理を自覚され、天照大神と一体であるべきことを形の上で示されるのである。この場合稲は言霊を、そして天照大神を表徴していることが了解されるであろう。以上言霊学の立場から大嘗祭の意義を説明した。

【収蔵】会報第五号(昭和63年11月)

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2019年04月19日

言霊 大嘗祭・一代に一度の天照大神

 宗教・芸術は天照大神の言霊原理を論理的に説明し、原理の自覚に至る修練の指導に当たることによって「附き読み」としての任務を全うすることが出来る。物質科学・産業は天照大神の精神文明に新しく物質文明の成果を提供することによって初めて幸福のための科学となる。須佐男とは主である天照大神を佐(たす)ける男とも訓むことが出来る。三権分立しながら三権が共存することによって人間社会は完壁な発展を期待されるのである。

 太古日本の天皇(スメラミコト)は言霊原理の体得者として、その原理による道徳政治の実行者として天照大神と一体の状態を三種の神器と天皇との同床共殿と体であったいう。神倭朝十代崇神天皇の時この制度は廃止され、言霊の原理は伊勢神宮の奥深く神として祀られた。言霊の原理は世の表面から隠されたのである。

 理由は精神の第一文明についで第二の文明である物質文明の創造を促進するのに必要な生存競争の世の中を出現させるためであった。天皇は大神と一体である座から下り、大神を祭る神主の長となられたのである。天照大神と同一体である立場から大神を拝む立場に下られたのである。

 しかし世の中がとのように変わろうとも、天皇の地位がどうなろうとも、古事記に示された天照大神・月読命・須佐男命の三権分立の体制は、人類が文明を創造して行く上で必要なものであるから天皇は一年に一度は天照大神であった。それが年に一度の新嘗祭の儀式であり、特に新天皇が即位に際して一代に一度挙行される大嘗祭なのである。天皇はこの儀式の役目になり切ることによって天照大神との一体化を試みる行事である。

【収蔵】会報第五号(昭和63年11月)

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2019年04月18日

言霊 大嘗祭・日本

 宗教も哲学も如何に愛や慈悲を説き、又双方の統合の理論を打ち立てても、権力と金力を駆使する生存競争の世の中を改心させ極楽浄土や神の国を建設することは出来なかった。他方世界の物質科学と金・権力も、薄明かりの中でしか真理を見ることの出来ない「月夜見」の領域である宗教の世界が死守している人間の人間性を完全に押しつぶすわけには行かなかった。

 物質共産主義の国家の中でもキリスト教会は個人の自由として存続しているのである。金木音図の半分である主基田の宗教哲学の言い分からすれば、人類の精神的な幸福は光輝いているはずである。人間は既にもっと善良な社会を手にしているはずである。しかしそうではなかった。一方悠紀田の物質科学の成果は限りない便利を提供してくれた。

 しかしそれによって、人間は仕事の中で追い廻され命をすりへらす結果となっている。月読と須佐男の並存の状態はもうこれ以上続いても如伺なる解決もないことを人々は知り始めているのである。

 以上のことを前置きに大嘗祭の説明に入ろう。古事記の三権分立の宣言に示されるように、月読命の宗教・哲学・芸術の活動も須佐男命の物質科学・産業経済の分野も、天照大神である言霊原理による道徳政治の中に於て共存することによって初めて人類の福祉を円満に増進させることが出来るものである。

【収蔵】会報第五号(昭和63年11月)

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2019年04月17日

言霊 大嘗祭・西洋と東洋

 同床共殿制度の廃止の方針によって天照大神の言霊原理による統率力を失った世界は、三権分立の内の残りの二種、月読命と須佐男命が天津金木音図という世界の土俵の中でがっぷり四つに組んで相譲らぬ状態が続くととになった。

 宗教は三千年の暗黒の社会の人々の心の慰めとして慈悲と愛を説き、仏の国・神の国の実現を求めて長い間見果てぬ夢のような努力の旅を続けている。哲学はいろいろな精神現象の観察を基礎として現象の根本となる実在を求めて種々の概念と仮説の楼閣を築き続けている。その実行の領域は主として東洋全域であった。

 仏教・キリスト教・儒教・イスラム教・ヒンズー教等、又東洋哲学もすべて東洋地域から始められたものであった。他方物質科学を中心とした武力と金力を以て世界に影響を及ぼそうとする活動は主に西洋地域を基盤として発展し、遂に今日見るような物質文明を築き上げてきたのである。

 月読と須佐男の両者はそれぞれ命をすりへらす努力を続け、それなりに成果を上げて来たのであるが、お互いにその力によって他方を制圧する力はなく、又お互いに他方を受け入れる能力も余力も持ち合わせていない。

【収蔵】会報第五号(昭和63年11月)

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2019年04月16日

言霊 大嘗祭・スの田(主基田)とユの田(悠紀田)

 三権分立の内天照大神に授かった御頸珠である言霊の原理は、崇神天皇の同床共殿の制度の廃止以来、天皇の、そして日本民族の自覚から忘れられてしまった。この時より人頓の文明創造のコントロールの力は失われ、世は弱肉強食の生存競争の時代となった。

 この時代の精神の構図を言霊図によって表わすとわれわれが幼い時から教わったアイウエオ五十音図となる。これを天津金木音図となる。音図の向かって右アカサタナの半分を主基田という。上段のアカサタナは「明らかな悟りの田を成せ」と訓むことが出来る。その中心に言霊のスが存在するのでスの田(主基田)と呼ぶ。宇宙の初めの状態は澄み静まっている。そこへ帰る努力の仕事は宗教や哲学の分野の主催者月読命の仕事である。

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図・小笠原孝次著「世界維新への進発」

 他方音図の向かって左ハマヤラワの半分を悠紀田と名付ける。その上段ハマヤラワは「端をまとめて八つに並べて和をつくれ」と訓める。すべての現象を八つの律に整理する道の仕事であり、中心に言霊ユが位するからユの田(悠の気の田)で悠紀田と呼ばれる。須佐男命の物質科学の世界である。

【収蔵】会報第五号(昭和63年11月)

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