2020年06月18日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・実相を定める八父韻の働きを無視、バラバラにする

 逆剥 ── サカハギ
 逆剥は性(さか)剥ぎであります。性(さが)とは現象の実相を決める八父舗の働きの事です。

逆剥とはこの八つの父韻の並びの中から一つ乃至二つのものを無視・抹殺する罪のことであります。例えば信仰行為に於いて、タカラサナヤマと並ぶ父韻の並びの中から、信仰に於いて最も必要である筈の主体性の確立を表わす言霊タの自覚を抹殺し、教祖の教えをそのまま暗記させ、教団の利益にのみ奉仕させるよう洗脳する行為等がそれに当りましよう。

最近の宗教団体による詐欺行為などはその典型であります。また近年の教育にみられる「偏差値」による受験勉強なども逆刺ぎの傾向が十分窺えます。双方共、信仰または教育の真の目的を成就する手順の中の何らかを無視した事の結果であります。

 屎戸 ── クソド
 古事記神話に「大嘗聞こしめす殿に屎まき散らし」とあります。屎(くそ)とは組(く)む素(そ)で五十音図表を構成しているそれぞれの言霊のこと。五十音図の縦横の並びの順序の如何を考えず、バラバラにして播き散らしてしまう罪であります。

須佐男命が高天原に於ける天照大神と月読命との三貴子の協調体制から離脱し、高天原の精神構造を表わす天津太祝詞音図の組織をバラバラにして、自らが求めようとしている物質世界の法則を探ろうとして、その構成に躍起となった様子、即ち「須佐男命、依さしたまへる国を知らさずて、八拳須心前に至るまで啼きいさちき」がこの罪に当ります。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月17日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・規制と無視

 串刺し ── クシサシ
 人間の文明創造活動を言霊によって示す言五十音図表は縦五列、横十列の言霊の並びがあります。縦に次元の順序、即ち位置師を、横に実相の移り変わりの変化のリズム、即ち時臣師・処置師の働きを示します。

この縦横の順序や変化の推移を示す言霊の並びを、あたかも団子に串を刺すように固定してしまい、社会がその時処位に応じて、自由に新しい文化を作って行く事が出来ないよう規制してしまう事、これを串刺しと言います。

信仰や信条、または社会的哲学、倫理学、経済学等の経験的知識に基づいて制定された道徳や国家体制、憲法、法律等は往々にしてとの串刺しという天津罪を犯す事となります。近代に於ける世界の共産体制の崩壊などもとの串刺しによる国家社会の硬直化がその原因と考えられます。

 生剥 ── ナマハギ
 生命活動を表わす五十音図表の中の縦の五母音の中の一つ乃至二つの並びを剥ぐように抹殺してしまう事。即ち生命活動として当然具備されている性能を何らかの理由の下記無視してしまう事。これが生剥です。

例えば近代共産体制にあって「宗教は阿片なり」の教義の下に言霊アに属する信仰性能を否定してしまった等がこれに当ります。人間の生きた生来の性能活動を社会から抹殺する罪であります。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月16日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・五十音図を田にたとえて

 桶放ち ── ヒハナチ
 桶(ひ)とは水を導いて送る長い管、またはせき止めた水の出口に設けた戸で、開閉して水を出入りさせるもの、の事と辞書にあります。

人間の生命の流れは母音より八つの父韻を通り半母音に向かって流れます。アよりワ、イよりヰ、エよりヱ、オよりヲ、ウよりウに流れ、それぞれ歴史を創造します。

その流れの緩急が程よく行けば社会は常に平穏無事でありますが、母音より半母音への流れ路が取り払われ、また緩急の調節が出来なくなると、社会の進歩は急変または停滞することとなります。これが樋放ちであります。

 頻蒔き ── シキマキ
 穀物の種子を播いた上に重ねてまた種子を播き、穀物の生長を害すること、と辞書にあります。天照大神の営田は音図向かって右から左へアタカマハラナヤサ・ワの順で種子が播かれます。その事で物事は初めより終わりに向かって滞る事なく遂行されます。

それが例えば、タから始まり、タカマまで来た時、マに表徴される事態が既にほとんど完了してるのに、その過程の百パーセントの完了に執着して、マ・マ・マと何時までもその段階の行為を繰り返し、先に進まないような事態に陥る状態を指している事でありましょう。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月15日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・八つの天津罪

 さて、次は天津罪の中の個々の罪について説明して参ります。
大祓祝詞には畔放ち、溝埋め、桶放ち、頻蒔き、串刺し、生剥、逆剥ぎ、屎戸の八つの罪が説かれています。

 畔放ち ── アハナチ
 古事記の神話では、天照大神は営田(みつくだ)を耕していらっしゃいます。また神衣(かむみそ)を織っていらっしゃいます。

田も衣も縦横に線を引いた形である所から、五十音言霊図表に基づいて言霊を運用し、人類の歴史を創造して行く事を表徵しています。

天津罪の「畔放ち」とは五十音図表の言霊を仕切っている線、即ち評を取り去ることを言います。五十音図の言霊の縦の配列は五つの次元の相違を、横の配列は八つの父韻による実相変化の律を表しますから、その仕切りである畔を取り払う事とは文明創造の営みの秩序を破壊するととと受け取られます。

 溝埋め ── ミゾウメ
 溝(みぞ)とは水を流すため地面を細長く掘ったものを謂います。五十音言霊表の運用を潤はす生命の流れの通り路を埋めて言霊の気の働きを妨害すること、と思われます。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月14日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・天津罪と国津罪の関係

 五十音の言霊そのものは人間精神を構成している究極の要素であり、人間なら誰しも平等に附与されていて、これを穢したり、乱したり出来るものではありません。言霊自体は善悪、美麗、正誤損得の外にあるものです。

それを穢す乱すとは、人間精神の構造を表わす五十音言霊図の構造やその動かし方を乱し、穢す事であります。この言霊構造とその運用を乱す事によって人間社会の中に混乱と不安が生じて来ます。これが天津罪であります。

 天津罪に対して国津罪とは、言霊構造とその運用法という精神最奥の原理に関係なく、人間が平常の日々の生活の中で犯す、謂わば自我の欲望、利害、感情等の赴くままに他人や社会の秩序を乱し、不利益を与える普通一般で見られる所の罪業の事であります。

例えて言えば、人を殺したり、傷つけたり、盗んだり、だましたり、姦淫したり、嘘をついたりする罪の事であります。謂わば現在の刑法で罰の対象となる罪の事です。

 以上、天津罪と国津罪の相違についてお話して来ました。
では天津罪と国津罪とは全く関係ないか、と言うとそうでもありません。キリスト教で原罪とは人間がこの世に生を受けて生まれた時から背負っている罪と言いますように、天津罪とは人間の心の営みが行われる精神の領域の拠って立つ土台である社会の精神土壌全体の調和を根本から混乱させている罪という事なのであります。

人間精神または社会精神の土台を乱す罪が天津罪であり、その不安定、不調な土台の上にあるが故に、助長された自我主張が惹き起こす表面的な罪が国津罪という事が出来ます。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月13日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・天津神と国津神の相違

以前、天津神と国津神の相違について説明した事があります。
天津神とは人間精神の最上次元に位する清浄無垢な高天原を構成する神、言い換えますと、高天原精神界を結界している五十音言霊を示す神名。

またその五十音の動きを顕わす五十の神名の合計、即ち古事記言霊百神の事であります。(以上の言霊百神で構成される言霊五十音図を上下にとった百音図の構造の部分々々を表示する神名、例えば天の児産(こやね)命、思金(おもひかね)の命、布刀玉(ふとたま)の命、天の宇受売(うずめ)の命、天の手刀男(たちからを)の命等々含めることもあります。)

 以上の天津神の意味を念頭に置きますと、天津罪の内容がはっきり理解されて来ます。即ち高天原精神界を構成する言霊五十音の配列またはその運用を狂わす事、それが天津罪であります。

キリスト教で謂う「原罪」がこれに当ります。神話での説明「須佐男命が天上で犯した罪」、これを説明しますと、須佐男命が姉神、天照大神の精神原理である五十音言霊の原理に飽足らず、物質の原理を求めて、精神の五十音言霊図表を荒した罪の内容であることがよくお分かり頂けると思います。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月12日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・天津罪と国津罪

 大祓祝詞の第三章に入ります。この章は前号で述べましたように、人類の第一精神文明時代から第二の物質科学文明時代に入り、その目的である物質科学文明を創造する為の方便として、弱肉強食の生存競争社会を現出させた結果、社会に起って来る種々の罪穢について説明する章であります。先ずこの章の全文を載せます。
 国中(くぬち)に成り出でむ、天益人(あめのますひと)等が、過ち犯しけむ雑々(くさぐさ)の罪事は、天津罪とは、畔(あ)放ち、溝埋め、樋(ひ)放ち、頻(しき)蒔き、串刺し、生剥(いきは)ぎ、逆剥(さかはぎ)ぎ、屎戸(くそへ)、幾許(ここだく)の天津罪に宣りわけて、国津津とは、生膚(いきはだ)断(た)ち、死膚(しにはだ)断ち、白人胡久美(しろひとこくみ)、己が母犯せる罪、己が子犯せる罪、母と子を犯せる罪、子と母犯せる罪、畜(けもの)犯せる罪、昆虫(はふむし)の災、高津神の災、高津鳥の災、畜什(けものたほ)し、蠱物(まじもの)せる罪、幾許(いくだく)の出でむ。
 以上が大祓祝詞の罪についての文章の全部です。読んで直に分かることですが、祝詞は人類の中に現れて来た罪穢を天津罪と国津罪に区別して述べています。先ず、この天罪と国津罪の相違についてお話し、次にそれぞれの罪の内容の説明に入ることといたします。

 天津罪を辞書で見ると「須佐男命が天上で犯したいろいろの罪。畔放・溝埋・桶放・頻時・串刺・生剥・逆剥・屎戸等」とあり、国津罪には「わが上古の罪過の一。高天原に起原を有する天津罪に対するもので、生膚断・死膚断など十三種ある」と説明されています。

神話の中での説明としたら、これで間に合いましょうが、現実の社会の中でどの様な内容の罪なのか、はっきりしません。その解釈には言霊学が必要となります。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月11日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・日本朝廷の政策転換

天孫降臨以前にそうであった如き、地球上に弱肉強食の生存競争社会が現出するでありましょう。そして、人類の第二の文明である物質科学はその泥沼の如き混乱の社会の中から進歩・発展して来るに違いありません。

 物質科学文明創造のための方便として、精神文明の原器である言霊原理を一定期間社会から忘却させるという朝廷の決定は、一種の「賭」であったでありましょう。その事によって人類はどれ程の困難に遭遇するか計り知りません。

しかし、この決定は単なる賭ではありません。「人の心とは何か」を熟知し、「神ともなり獣ともなる」人間の業を知り尽くしている霊知りの集団が決断した「人類の第二の物質科学文明を最短期間に完成させる」ための最良の方法であったのです。

 言霊原理の社会からの隠没を近い将来に実行する事が決定した頃、日本朝廷に於いて、先ず大祓祝詞の作成が行われたのであります。鵜草葺不合皇朝三十八代、天津太祝詞子天皇の時と伝えられます。次に精神文明の成果の日本より外国への輸出が抑制され、終に中止されました。今から三千年程以前のことと推定されます。

この政策が実行されるに従って、予想された如く世界人類の中に種々の悪徳による罪穢れが醸成されて来ました。人類はその第二の物質科学文明の時代に突入して行ったのであります。大祓祝詞の文章は、その発生して来た人類の罪の内容の説明である第三章に入ります。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)了

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月10日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・第一精神文明から第二物質科学文聘へ

 天孫降臨と呼ばれている週々芸命集団の日本建国と全世界の「一つの言葉」としての統一の時期を約八千年前としましょう。

その時から言霊布斗麻邇の原理に則る人類の第一精神文明の時代が始まりました。世界は天津日嗣天皇の高遠・厳粛な人類歴史創造の経綸の下に精神文化の花咲く素晴らしい時代が続きました。その時代は約五千年間続いたのであります。

 今より三千年及至四千年程前、人類の第一精神文明は爛熟期を迎え、人々は自らの内なる精神内の真理に根差した平和な文明の時代を謳歌すると同時に、漸く自らの外なる物質の真理に関心を向けようとする新しい兆(きざし)が見え始めたのであります。

それは「生めよ、殖やせよ、地に満てよ」の地球上の人口の増加、それに伴う食糧増産、産業経済、交通の発達等が要望された結果でありましょうか。その要望は言霊ウ(五官感覚に基づく欲望)と言霊オ(現象間の関係を方式化する研究・経験知)の問題として取り上げられる事となります。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月09日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・人間性の土台と判断力の運用

 以上、大祓祝詞の第二章である「日本国肇国の目的と統治の方法」の文章の解釈は次の如くまとめる事が出来ます。

 「天孫降臨以来、統治の委任を受けました邇々芸命とその子孫である代々の天津日嗣天皇は、従来の生存競争の世を支配していた人達を言霊布斗麻邇の原理を以って言向けや和し、次第に全世界と、その中心となる言霊原理を国体とする日本の国とを平和な国に建設して行ったのであります。

これが人類の第一精神文明時代の始まりでありました。その統治の方法といいますのは、人間性を重んじ、人間天与の性能を示す天津菅麻音図の自覚を土台とし、その土台の上に人間の判断力の自覚であるアオウエイ五母音の柱を心中に打立て、この人間性の土台と判断力を運用することによって、更に世界統治の規範(鏡)となる天津太祝詞音図の自覚に入ること、これが天津日嗣天皇の心構えであります。

この天皇の自覚の内容を自らの心と仰ぎ、朝廷に仕える役職にある人達は言霊と数霊の法則に従って政治を行い、世界を平和に治めて行ったのでした。」

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

posted by 管理人@言霊百神HP at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | コトタマノマナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする