2020年06月30日

言霊 大祓祝詞の話(その五)大祓は如何になされるのか

 人類の第二物質科学文明時代が始まり、その文明創造促進のための方便として作り出された生存競争社会の中に現れて来ました人々の罪穢が、人類全体の生存の危機をもたらす事となった現在、危機回避の唯一の手段である大祓の方法の開示を披露する祝詞の第四章に入ります。

大祓といわれますから、罪穢を祓うためには、今日地鎮祭や開所式などで見られますように、神前に供えてある幣(ぬさ)を持ち、神主さんが参集した人々の前に立ち、その幣を左右に振ってお浄めをすると思われるかもしれません。または人々の心の中の罪を調べ、良い内容はそのままに、悪い内容は悔い改めさせて罪穢を無くすというキリスト教の懺悔の如き方法と思われる方もいらっしゃるかも知れません。

罪穢の祓いと言えば以上のような事が常識であると今日では思われています。けれど日本の布斗麻邇の原理に則った罪穢の祓いは今日の常識とは全く違ったものなのであります。

現在、私達の眼前に展開している人類社会存続の危機を転換して、第一、第二と続いた人類文明を更に飛躍させて人類の第三文明時代の創造を実現させる唯一の方法である大祓でありますから、これよりその大祓の内容を出来る限り詳細に説明して参り度いと思います。

先ずはその大祓の修祓の方法を字句を遂って説明し、次にその精神的内容の説明に入ります。

(次号に続く)【収載】百五十六号(平成十三年六月)

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2020年06月29日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・人類に許された唯一の大祓は人類自らのものとなった

 折も折、この人類が罪穢を罪穢として自覚させる「人間とは何か」を示す鏡であり、その罪穢の祓いを予告した大祓祝詞の基礎原理である言霊布斗麻邇が二千年の闇を破り、不死鳥の如くこの世の中に太古の第一精神文明時代の姿そのままに甦って来ました。

この原理によって予告された大祓の内容はすべて解明され、眼前の地球人類の危機を回避させるいとも現実的で人類に許されたただ一つの大祓の実行方法が人類自らのものとなったのであります。

「大祓祝詞の話」はこれより大祓の眼目である、その人類の罪穢の修蔵の方法の開示である第四章に入ります。先ずその方法を示す第四章の文章を掲げます。
 天津宮事以ちて大中臣、天津金木を本打切り、末打断ちて、千座(ちくら)の置座(おきくら)に置足らはして、天津菅麻を、本刈り断ち、末刈切りて、八針に取辟(さ)きて、天津祝詞の太祝詞車と宣れ。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)了

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2020年06月28日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・第三文明への舵取り

 さて三千年の昔、皇祖皇宗の宏謨(こうぼ)による第一精神文明より第二の物質科学文明創造の時代に転換が行われて、物質科学文明の発達の基盤となる生存競争社会は時と共にその弱肉強食の相を濃くして行きました。

それにつれて競争社会の中に現れる人間の罪穢も深く大きくなって行きました。物質科学文明は私達の眼前にある如く、その絢爛たる姿を現しました。正に完成間近を思わせます。

と同時にその文明の培養土壌である競争社会の行き着く果として、地球大気の汚染、地球温暖化、人類の精神荒廃は人類全体の生存をも脅かす大罪となって現れて来ました。

今こそ人類全体に蔓延った罪穢を、人類全体が自らの罪穢であると自覚し、自らの罪の払拭に取り組まないならば、三千年の長い間幾多の犠牲を払って築き上げた物質科学文明社会も、人類全体の生命と共に消滅しなければならぬ事態を迎えました。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月27日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・カバラの原理

これ等の音図は人間天与の性能表現の実相に従って同じ五十個の言霊をそれぞれ並べたものでありますから、五つの音図の中のどれ一つを知っても、思索によって外の四つの音図の構造を推定し得る可能性がありましょう。

神足別豊鋤天皇はその辺の消息を熟知した上で、モーゼには天津金木そのものではなく、ヘブライ語と数霊の法則に脚色・変化させて教え、その法則によって以後三千年にわたる世界人類の物質科学文明創造とその成果を手段とする世界の再統一の事業を委託したのでした。

民族特有の言語の法則という特殊なものに置き換えたユダヤのカバラの原理でありますから、これを如何に操作し、想像を逞しくしても元の人類共通の精神原理布斗麻邇には到達不可能な事であります。

ユダヤによる人類の第二物質科学文明成就の暁、その事業の手段である弱肉強食の生存競争の社会が遭遇する人類社会滅亡の危機を回避するただ一つの方策・原理である言霊布斗麻邇が大本教祖の謂う「九分九厘の一厘」の仕組となる皇祖皇宗の深謀遠慮を、大祓祝詞のこの天津罪、国津罪の説明の章に明らかに見ることが出来るので有ります。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)


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2020年06月26日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・外国からの特使には金木音図をアレンジし教えた

 竹内古文書には「鵜草葺不合皇朝五十八代御中主幸玉天皇の時、支那王伏羲(ふぎ)来朝、之に天津金木を教う」とあります。しかし伏羲に教えたのは言霊原理の天津金木そのものではなく、天津金木の原理を陰陽概念と数に置き換えた法則を伝えたのです。

伏義はこれに則り易を興しました。同様、「葺不合皇朝六十九代神足別豊翻天皇の時、ユダヤ王モーゼ来朝、天皇とれに天津金木を教う」とありますが、ここでもモーゼに教えたのは天津金木そのものではなく、金木原理をヘブライ語と数霊の法則に置き換えたものを伝えたに違いありません。

それが世に謂われるユダヤの「カバラ」なのであります。旧約聖書の五書に大祓の天津罪に関してとの記述がない事は以上の理由にあると考えられます。

 人間には天与の五つの性能があります。アイウエオ五母音言霊で表わします。その五つの性能の一つ一つを中心に置いた音図として、矢張り五種類の五十音図が作られます。天津菅麻(すがそ)(イ)、天津太祝詞(エ)、宝(ア)、赤珠(オ)、天津金木(ウ)の五種類です。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月25日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・旧約聖書には天津罪の記述がない

 前にお伝えした事でありますが、鵜草葺不合皇朝六十九代神足別豊鋤天皇の時、ユダヤ王モーゼ来朝、その帰国するに当り天皇モーゼに詔(みことのり)して曰く「汝モーゼ汝一人より外に神なしと知れ」と竹内古文書に記されています。この勅語にありますように、五十音言霊学は「人とは神であり、同時に人である人」なのだと教えています。

その神であるべき人が我でもなく神でもない怪しい、卑しいものに自らの運命について教えを請う事など「以ての外」の事でありましょう。人としての尊厳も汚す行為であります。易を説明する「易経」の中にも「易を知るものは占わず」と警めています。

 以上でモーゼの五書と関連させた大祓祝詞の国津罪の説明を終えることといたしますが、ここで附け加えて申し上げたい事があります。
大祓が国津罪の一つ一つを簡単に列挙しただけなのに対し、旧約聖書は神エホバの言葉として詳細に説明しています。「大祓に於ける人間の罪の内容は旧約聖書を御覧下さい」と言わんばかりの関連性が窺えます。

にも拘わらず旧約聖書には大祓の天津罪に関する記事は何一つ見出し得ない事であります。と言う事は、葺不合朝の神足別豊鋤天皇はモーゼに天津罪に関する事を何も教えなかった、と解するべきなのでありましょう。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月24日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・肉食、まじない、禁

 畜什し ── ケモノタホシ
 牛馬豚等の四足動物を殺し、食用とするととを言うのでしょう。
太古日本人は獣肉は食さないと聞いています。古書「ウエツフミ」には獣肉を食べると血が粘(ねば)る、と書いてあるそうです。

 蠱物せる罪 ── マジモノセルツミ
 蠱(まじ)物せる照とは辞書に「あやしい術で人を呪い害を加えること。まじなって人を病ましめ、苦しめ、死なせること」とあります。一般に「まじない」の事であります。

利未記に
憑鬼者(くちよせ)または卜筮師(うらないし)も恃(たか)みこれに従がう人あらば我わが面(かほ)をその人にむけ之をその民の中に絶つべし。(二十章六)

また申命記には
汝らの中間(うち)にその男子女子(むすこむすめ)をして火の中を通らしむる者あるべからずまた卜筮する者邪法を行なふ者禁厭(まじない)する者魔術を使ふ者 法印を結ぶ者憑鬼する者巫覡(かんなぎ)の業をなす者死者に詢(とふ)ことをする者あるべからず 凡て是等の事を為す者はエホバこれを憎みたまふ(十八章十〜十二)
とあります。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月23日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・人を惑わす世迷い言

 昆虫の炎 ── ハフムシノワザワイ
 先師小笠原孝次氏は蝗(いなご)の災の事であろうと解しました。
利未記には
凡(すべ)ての人を汚すところの匍行物(はふもの)に捫(さは)れる者......(二十二章五)
と記されています。匍行物が何であるか、今のところ分かっていません。

 高津神の炎 ── コウヅガミノワザワイ
 高津神と言うと、直ぐに思いつくのは天津神の事であります。
天津神とは先に述べましたが、清浄無垢な高天原神界にある神を、即ち五十音言霊の事を言いますが、高津神とはそういう清浄な神界ではない、種々の因縁によって常に流転して止むことのない、また浄化されない霊の世界の魂のことであります。

 高津鳥の災 ── コウヅドリノワザワイ
 人と人との間を往き来して飛ぶ言霊のことであります。古事記の「天の鳥船」といえば、人の言葉を構成している五十音言霊のそれぞれの内容の事であります。

高津鳥とは清浄な言霊の自覚の裏付けのない、偏頗(へんぱ)な経験知識に基づいた主張・主義の言葉を指します。この言葉も人と人との間を飛び交って人を迷わせ、世間を騒がせる原因となります。偽宗教者、狂信者、政治的煽動者等の言動はすべてこの顔のものであります。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月22日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・性犯罪

 己が子犯せる罪、母と子と犯せる罪、子と母と犯せる罪 ──
 この様な近親相姦の罪について大祓はただ四つの事柄を続けて挙げているに過ぎませんが、旧約聖書には詳しく説明されています。その一部を載せます。
汝等凡(すべ)てその骨肉の親(しん)に近づきて之と淫するなかれ我はエホバなり 汝の母と淫するなかれ是汝の父を辱しむるなればなり彼は汝の母なれば汝これと淫するなかれ 汝の父の妻と淫するなかれ是汝の父を辱しむるなればなり...…(利未記十八章六〜八)

この説明から直ちにギリシャ神話のエヂプス・コンプレックスを思い出す方もありましょう。

 畜犯せる罪 ── ケモノオカセルツミ
 大祓のこの罪を利未記には
汝獣畜(けもの)と交合して之によりて己が身を汚すこと勿れまた女たる者は獣畜の前に立て之と接(まじわ)ること勿れ是憎むべき事なり」(十八章二三)「男子(をとこ)もし獣畜と交合しなばかならず誅(ころ)さるべし汝らまたその獣畜(けもの)を殺すべし婦人(をんな)もし獣畜に近づきこれと交(まじは)らばその婦人と獣畜を殺すべし是等はともに必ず誅さるべしその血は自己に帰せん(二十章十五〜十六)

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月21日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・大祓と利未記

 白人 ── シロヒト
 辞書にしろなまずのある人。一説に今の白子の通、とあり。通説はないようであります。それが旧約聖書の利未記十三章を見ると、その説明が詳しく載っていて、癩病患者であることが分かります。

大祓とモーゼの五書の関係を知る上で参考となりますので、此処で引用します。
エホバ、モーゼとアロンに告(つげ)て言ひたまはく人その身の皮に腫(はれ)あるひは癬(できもの)あるいは光る処あらんにもし之(これ)がその身の皮にあるとと癩病の患処のどとくならばその人を祭司アロンまたは祭司たるアロンの子等に携(たずさ)へいたるべしまた奉司は肉の皮のその患処を観るべしその患処の毛もし白くなり且(かつ)その患処身の皮よりも深く見えなば是癩病の患処なり祭司かれを見て汚たる者となすべし......(利未記十三章一〜三)

 胡久美 ──コクミ
 贅肉(あまじし)の意で「いぼ」または「瘤」(こぶ)の意、と辞書にあります。
聖書に「エホバ汚れたる者」と定めています。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月20日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・国津罪

 次に国津罪の説明に移ります。
国津罪として大祓祝詞には、生膚断ち、死膚断ち、白人胡久美(しろひとこくみ)、己が母犯せる罪、己が子犯せる罪母と子と犯せる罪、子と母と犯せる罪、畜(けもの)犯せる罪、昆虫(はふむし)の災、高津神(こうづかみ)の災、高津鳥(こうづとり)の災、畜(けもの)仆(たほ)し、蠱物(まじもの)せる罪の十三の罪が挙げられています。

 これらの国津罪について大祓はただ十三の罪を列記するだけで、罪の内容については何一つ説明しておりません。しかし、前に述べましたように、旧約聖書の中の特に利未記にはそれぞれの内容の懇切な解説が載っています。

大祓祝詞と聖書の利未記という想像もつかぬ地球の正反対の側に位置する国の出来事の記載が、まるで判で押した如く一致している事は、太古の世界の歴史を再編成する大きな手掛かりになる事は間違いありません。時には大祓と利未記を対比させながら国津罪を説明して行きます。

 生膚断ち、死膚断ち ── イキハナダチ、シニハダタチ
 生きている人、また死んだ人の肉体を傷つける事の罪と解されます。モーゼの十戒に「汝、殺すなかれ」と書かれています(出エジプト記)。

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2020年06月19日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・何が良い事か、悪い事かの判断が分からなくなる社会現象の原因

 以上、大祓祝詞の天津罪の一つ一つについて説明して来ました。御理解頂けたでありましょうか。この天津罪について一つ附け加えておきたい事があります。

天津罪といわれるそれぞれの罪の内容は、ここ千年、二千年の歴史の中では、それが悪い事だと思われず、当然の如く行われてきた事なのであります「大道廃れて仁義あり」と言われます。

「大道」と呼ばれた言霊布斗麻邇の原理が社会の表側から隠没した後、人間社会の政治・道徳の判断をするに当り、人間天与の判断能力(言霊エ)を忘れ、その代用品として各国家の法律とか「何をすべし」「何をすべからず」の規則によって善悪の判断をせざるを得なくなりました。

そして、その代用品である、第二、第三次的な規則による人間行為の規制の世の中が長く続く事によって、人々はその規則以外に善悪判断の規準はないものと思い込んでしまいました。

第二、第三次的規準でありますから、人々は時によってその定められた自らの法律を社会全体が遵守出来ない事態も起こることとなります。「超法律的措置」という言葉が使われます。

この時、人々は「何が良い事か、悪い事か」の判断が分からなくなります。この様に現代の人に何が良く、何が悪いかが分からなくさせる原因となるもの、それが天津罪という罪なのだ、という事が出来るのです。「人間とはそも何者ぞ」という根本原理である言霊布斗麻邇の学問が復活して、ここに初めて天津罪の内容が明らかとなりました。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月18日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・実相を定める八父韻の働きを無視、バラバラにする

 逆剥 ── サカハギ
 逆剥は性(さか)剥ぎであります。性(さが)とは現象の実相を決める八父舗の働きの事です。

逆剥とはこの八つの父韻の並びの中から一つ乃至二つのものを無視・抹殺する罪のことであります。例えば信仰行為に於いて、タカラサナヤマと並ぶ父韻の並びの中から、信仰に於いて最も必要である筈の主体性の確立を表わす言霊タの自覚を抹殺し、教祖の教えをそのまま暗記させ、教団の利益にのみ奉仕させるよう洗脳する行為等がそれに当りましよう。

最近の宗教団体による詐欺行為などはその典型であります。また近年の教育にみられる「偏差値」による受験勉強なども逆刺ぎの傾向が十分窺えます。双方共、信仰または教育の真の目的を成就する手順の中の何らかを無視した事の結果であります。

 屎戸 ── クソド
 古事記神話に「大嘗聞こしめす殿に屎まき散らし」とあります。屎(くそ)とは組(く)む素(そ)で五十音図表を構成しているそれぞれの言霊のこと。五十音図の縦横の並びの順序の如何を考えず、バラバラにして播き散らしてしまう罪であります。

須佐男命が高天原に於ける天照大神と月読命との三貴子の協調体制から離脱し、高天原の精神構造を表わす天津太祝詞音図の組織をバラバラにして、自らが求めようとしている物質世界の法則を探ろうとして、その構成に躍起となった様子、即ち「須佐男命、依さしたまへる国を知らさずて、八拳須心前に至るまで啼きいさちき」がこの罪に当ります。

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2020年06月17日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・規制と無視

 串刺し ── クシサシ
 人間の文明創造活動を言霊によって示す言五十音図表は縦五列、横十列の言霊の並びがあります。縦に次元の順序、即ち位置師を、横に実相の移り変わりの変化のリズム、即ち時臣師・処置師の働きを示します。

この縦横の順序や変化の推移を示す言霊の並びを、あたかも団子に串を刺すように固定してしまい、社会がその時処位に応じて、自由に新しい文化を作って行く事が出来ないよう規制してしまう事、これを串刺しと言います。

信仰や信条、または社会的哲学、倫理学、経済学等の経験的知識に基づいて制定された道徳や国家体制、憲法、法律等は往々にしてとの串刺しという天津罪を犯す事となります。近代に於ける世界の共産体制の崩壊などもとの串刺しによる国家社会の硬直化がその原因と考えられます。

 生剥 ── ナマハギ
 生命活動を表わす五十音図表の中の縦の五母音の中の一つ乃至二つの並びを剥ぐように抹殺してしまう事。即ち生命活動として当然具備されている性能を何らかの理由の下記無視してしまう事。これが生剥です。

例えば近代共産体制にあって「宗教は阿片なり」の教義の下に言霊アに属する信仰性能を否定してしまった等がこれに当ります。人間の生きた生来の性能活動を社会から抹殺する罪であります。

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2020年06月16日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・五十音図を田にたとえて

 桶放ち ── ヒハナチ
 桶(ひ)とは水を導いて送る長い管、またはせき止めた水の出口に設けた戸で、開閉して水を出入りさせるもの、の事と辞書にあります。

人間の生命の流れは母音より八つの父韻を通り半母音に向かって流れます。アよりワ、イよりヰ、エよりヱ、オよりヲ、ウよりウに流れ、それぞれ歴史を創造します。

その流れの緩急が程よく行けば社会は常に平穏無事でありますが、母音より半母音への流れ路が取り払われ、また緩急の調節が出来なくなると、社会の進歩は急変または停滞することとなります。これが樋放ちであります。

 頻蒔き ── シキマキ
 穀物の種子を播いた上に重ねてまた種子を播き、穀物の生長を害すること、と辞書にあります。天照大神の営田は音図向かって右から左へアタカマハラナヤサ・ワの順で種子が播かれます。その事で物事は初めより終わりに向かって滞る事なく遂行されます。

それが例えば、タから始まり、タカマまで来た時、マに表徴される事態が既にほとんど完了してるのに、その過程の百パーセントの完了に執着して、マ・マ・マと何時までもその段階の行為を繰り返し、先に進まないような事態に陥る状態を指している事でありましょう。

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2020年06月15日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・八つの天津罪

 さて、次は天津罪の中の個々の罪について説明して参ります。
大祓祝詞には畔放ち、溝埋め、桶放ち、頻蒔き、串刺し、生剥、逆剥ぎ、屎戸の八つの罪が説かれています。

 畔放ち ── アハナチ
 古事記の神話では、天照大神は営田(みつくだ)を耕していらっしゃいます。また神衣(かむみそ)を織っていらっしゃいます。

田も衣も縦横に線を引いた形である所から、五十音言霊図表に基づいて言霊を運用し、人類の歴史を創造して行く事を表徵しています。

天津罪の「畔放ち」とは五十音図表の言霊を仕切っている線、即ち評を取り去ることを言います。五十音図の言霊の縦の配列は五つの次元の相違を、横の配列は八つの父韻による実相変化の律を表しますから、その仕切りである畔を取り払う事とは文明創造の営みの秩序を破壊するととと受け取られます。

 溝埋め ── ミゾウメ
 溝(みぞ)とは水を流すため地面を細長く掘ったものを謂います。五十音言霊表の運用を潤はす生命の流れの通り路を埋めて言霊の気の働きを妨害すること、と思われます。

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2020年06月14日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・天津罪と国津罪の関係

 五十音の言霊そのものは人間精神を構成している究極の要素であり、人間なら誰しも平等に附与されていて、これを穢したり、乱したり出来るものではありません。言霊自体は善悪、美麗、正誤損得の外にあるものです。

それを穢す乱すとは、人間精神の構造を表わす五十音言霊図の構造やその動かし方を乱し、穢す事であります。この言霊構造とその運用を乱す事によって人間社会の中に混乱と不安が生じて来ます。これが天津罪であります。

 天津罪に対して国津罪とは、言霊構造とその運用法という精神最奥の原理に関係なく、人間が平常の日々の生活の中で犯す、謂わば自我の欲望、利害、感情等の赴くままに他人や社会の秩序を乱し、不利益を与える普通一般で見られる所の罪業の事であります。

例えて言えば、人を殺したり、傷つけたり、盗んだり、だましたり、姦淫したり、嘘をついたりする罪の事であります。謂わば現在の刑法で罰の対象となる罪の事です。

 以上、天津罪と国津罪の相違についてお話して来ました。
では天津罪と国津罪とは全く関係ないか、と言うとそうでもありません。キリスト教で原罪とは人間がこの世に生を受けて生まれた時から背負っている罪と言いますように、天津罪とは人間の心の営みが行われる精神の領域の拠って立つ土台である社会の精神土壌全体の調和を根本から混乱させている罪という事なのであります。

人間精神または社会精神の土台を乱す罪が天津罪であり、その不安定、不調な土台の上にあるが故に、助長された自我主張が惹き起こす表面的な罪が国津罪という事が出来ます。

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2020年06月13日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・天津神と国津神の相違

以前、天津神と国津神の相違について説明した事があります。
天津神とは人間精神の最上次元に位する清浄無垢な高天原を構成する神、言い換えますと、高天原精神界を結界している五十音言霊を示す神名。

またその五十音の動きを顕わす五十の神名の合計、即ち古事記言霊百神の事であります。(以上の言霊百神で構成される言霊五十音図を上下にとった百音図の構造の部分々々を表示する神名、例えば天の児産(こやね)命、思金(おもひかね)の命、布刀玉(ふとたま)の命、天の宇受売(うずめ)の命、天の手刀男(たちからを)の命等々含めることもあります。)

 以上の天津神の意味を念頭に置きますと、天津罪の内容がはっきり理解されて来ます。即ち高天原精神界を構成する言霊五十音の配列またはその運用を狂わす事、それが天津罪であります。

キリスト教で謂う「原罪」がこれに当ります。神話での説明「須佐男命が天上で犯した罪」、これを説明しますと、須佐男命が姉神、天照大神の精神原理である五十音言霊の原理に飽足らず、物質の原理を求めて、精神の五十音言霊図表を荒した罪の内容であることがよくお分かり頂けると思います。

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2020年06月12日

言霊 大祓祝詞の話(その四)・天津罪と国津罪

 大祓祝詞の第三章に入ります。この章は前号で述べましたように、人類の第一精神文明時代から第二の物質科学文明時代に入り、その目的である物質科学文明を創造する為の方便として、弱肉強食の生存競争社会を現出させた結果、社会に起って来る種々の罪穢について説明する章であります。先ずこの章の全文を載せます。
 国中(くぬち)に成り出でむ、天益人(あめのますひと)等が、過ち犯しけむ雑々(くさぐさ)の罪事は、天津罪とは、畔(あ)放ち、溝埋め、樋(ひ)放ち、頻(しき)蒔き、串刺し、生剥(いきは)ぎ、逆剥(さかはぎ)ぎ、屎戸(くそへ)、幾許(ここだく)の天津罪に宣りわけて、国津津とは、生膚(いきはだ)断(た)ち、死膚(しにはだ)断ち、白人胡久美(しろひとこくみ)、己が母犯せる罪、己が子犯せる罪、母と子を犯せる罪、子と母犯せる罪、畜(けもの)犯せる罪、昆虫(はふむし)の災、高津神の災、高津鳥の災、畜什(けものたほ)し、蠱物(まじもの)せる罪、幾許(いくだく)の出でむ。
 以上が大祓祝詞の罪についての文章の全部です。読んで直に分かることですが、祝詞は人類の中に現れて来た罪穢を天津罪と国津罪に区別して述べています。先ず、この天罪と国津罪の相違についてお話し、次にそれぞれの罪の内容の説明に入ることといたします。

 天津罪を辞書で見ると「須佐男命が天上で犯したいろいろの罪。畔放・溝埋・桶放・頻時・串刺・生剥・逆剥・屎戸等」とあり、国津罪には「わが上古の罪過の一。高天原に起原を有する天津罪に対するもので、生膚断・死膚断など十三種ある」と説明されています。

神話の中での説明としたら、これで間に合いましょうが、現実の社会の中でどの様な内容の罪なのか、はっきりしません。その解釈には言霊学が必要となります。

(次号に続く)【収載】百五十五号(平成十三年五月)

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2020年06月11日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・日本朝廷の政策転換

天孫降臨以前にそうであった如き、地球上に弱肉強食の生存競争社会が現出するでありましょう。そして、人類の第二の文明である物質科学はその泥沼の如き混乱の社会の中から進歩・発展して来るに違いありません。

 物質科学文明創造のための方便として、精神文明の原器である言霊原理を一定期間社会から忘却させるという朝廷の決定は、一種の「賭」であったでありましょう。その事によって人類はどれ程の困難に遭遇するか計り知りません。

しかし、この決定は単なる賭ではありません。「人の心とは何か」を熟知し、「神ともなり獣ともなる」人間の業を知り尽くしている霊知りの集団が決断した「人類の第二の物質科学文明を最短期間に完成させる」ための最良の方法であったのです。

 言霊原理の社会からの隠没を近い将来に実行する事が決定した頃、日本朝廷に於いて、先ず大祓祝詞の作成が行われたのであります。鵜草葺不合皇朝三十八代、天津太祝詞子天皇の時と伝えられます。次に精神文明の成果の日本より外国への輸出が抑制され、終に中止されました。今から三千年程以前のことと推定されます。

この政策が実行されるに従って、予想された如く世界人類の中に種々の悪徳による罪穢れが醸成されて来ました。人類はその第二の物質科学文明の時代に突入して行ったのであります。大祓祝詞の文章は、その発生して来た人類の罪の内容の説明である第三章に入ります。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)了

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