2020年05月31日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・善悪当否を立て別けて

「嚴の」とは「清浄な」または「おごそかで権威のある」の意です。「千別き」とは「道(ち)別き」の意で、利害、真偽、美醜、善悪または当・不当をはっきり区別することです。

天孫降臨以前の日本や世界の生存競争社会にも種々のルールがあった事でしょう。このような弱肉強食の社会のルールを言霊を以って表示すると金木音図となります。

izuno_yaegaki.pngその父韻の並びはキシチニヒミイリとなります。現代学校で使われている五十音図であります。この精神構造は天孫降臨以前の大国主命の社会と同じであり、この社会制度の原理を出雲八重垣(古事記)と呼びます(図参照)。

「巌の千別きに千別きて」とは右の出雲八重垣の原理で治められている世の中に、天の八重雲の生命本来の調和をもたらす統治の方法を投入して、その善悪・当否を次々と立て別けて行く事であります。

弱肉強食の暗黒の社会に、光明輝く天の八重雲の英智の統治の光が投入されるならば、暗黒は瞬時にして消滅の運命をたどることなります。この手順を「嚴の千別き」といいます。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月30日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・社会統一の言霊原理

 「天の磐座(いはくら)放ち」の磐座は五十葉倉(いはくら)の意で、五十音言霊を組織して入れた倉、即ち言霊原理の事となります。

天の磐座とありますので、原理の中の天津磐境である言霊で構成された精神の先天構造の原理であるとも取れます。「放ち」とは世の中に向かって発表し、流布したの意。

そこで「天の磐座放ち」とは「弱肉強食の混乱した生存競争の中に向かって、人間生命本具の言霊によって構成された精神の先天構造の原理を開示・発表して、社会統一の政治の光を掲げた」の意となります。

 「天の八重雲を厳(いづ)の干別(ちわ)きに千別きて、天降し依し奉りき」の「天の八雲」とは「先天構造の中の八段に重なった雲」の意。

ameno_yaegumo.png雲とは天空にむくむく涌き出るもの、の意で人間天与の根本智性のリズム、即ち八つの父韻、または父韻の働きによって生まれる三十二の子音の並びの事であります(図参照)。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月29日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・全地は一つの言葉、一つの音のみなりき

 「草(くさ)の片葉(かきは)をも言止めて」の「草」は「種々」(くさぐさ)の意。「片葉」は「書いた言葉」という事。

言霊原理に基づいて作られた神代神名文字ではない概念的思考の文字の事です。また延いては、それ等の文字で綴られた種々の思想の書物でもありましょう。

それらの言葉、文字、思想の一切を人間社会から一掃し、使用を停止させたのでした〔註一参照]。かくて旧約聖書にある如く、「全地は一つの言葉、一つの音のみなりき」(創世記)の精神生命の原理の言葉で統一された世界が誕生したのであります。

 【註一】
かく言うと、現代の読者は、極めて強制的に、また強権的な言語、文字、思想の統制と受け取られるかも知れません。

けれど決してそうではありません。各地域、民族の言語・思想の内容の特徴を見極め、それを摂取して、更に大きな合理的な文化の担い手である言語乃至文明の中に了解の下に統合して行くならば、何の抵抗もなく受け入れられるでありましょう。

または、「一つの言葉、一つの音」とは、各地の言語はそのままに、麻邇の言葉、文字を公式の用にのみ限定して世界の正式の言語として制定した。とも考えられます。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月28日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・戦争ではなく討議による「言向け」

 降臨した聖の集団は、従来そこにいた所謂荒ぶる神達と戦争をしたのではありません。荒ぶる神の生存競争の権力闘争思想と、聖の集団の自覚する生命本然の精神構造の根ざした言霊布斗麻邇の原理による政治と、どちらが人間の住む社会を統治する方法として適当であるか、をお互いに討議したのであります。

この作業を古事記は「言向け」(ことむけ)と呼んでいます。

「神問はしに問はし腸ひ、神林ひに掃ひ賜ひて」とは以上のような討論があり、その結果、権力闘争思想より生命本具の原理である言霊の原理の方が、民衆の統治の手段として比較にならぬ程合理的である事を在来の荒ぶる神達が認め、統治の実権を降臨の聖の集団に明渡したという事になります。

この統治の実権の譲渡を古事記は「国譲り」(くにゆずり)といいます。

つづき
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2020年05月27日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・荒ぶる音図

 斯く依し奉りし国中(くぬち) に、荒ぶる神等をば、神問はしに問はし賜ひ、神拂ひに拂ひ賜ひて、…… 神漏岐・神漏美である言霊原理の完成・自覚者が、皇孫邇々芸命と呼ばれる聖の集団に安らかな良き国を建てよと委任した国土の中には、荒ぶる神の行いをする人達が満ちていました。

amatsu_kanagi.png荒ぶる、の語源はアラの音図が示される思想を運用・活用するという事です。言霊学上、言霊ウである五官感覚に基づく欲望性能を人間の五種の性能の中心に置いた心の構造を示す五十音言霊図を天津金木音図といいます(図参照)。

この音図で示される思想の内容が上段のアからラまでの展開で表される事からアラ(荒の音図と呼ばれます。また、「ふる」とは運用・活用するの意でありますので、この性能を中心に置いた行為を身上とする思想の持主を「荒ぶる神」と言うのであります。

即ち自らの持つ腕力、武力、金力、権力等を自負して社会の生存競争を勝ち抜いて行おうとする思想・主義の持ち主のことであります。古事記の神話で言うならば、天孫降臨以前に「この国を治めていた須佐男命の霊統をひく大国主命、事代主神、建御名方神等の神々を指します。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月26日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・人類文明創造の第一歩

人類が「人の心とは何か」の究極の答えを出したのが言霊の学の完成でありますから、それ以前の人間社会の状況は決して平和豊潤なものではなかった事が推測されます。古事記はこの様子を「豊葦原の千秋の長五百秋の水穂の国は、いたくさやぎてありけり」と表現しています。

人間の欲望と感情の赴くままの生活、または、力の強いものが力により統率する社会が展開していたものと推察されます。

または高天原に於て布斗麻邇の原理が完成される以前の、不完全な生命理論を持って降って行った人達の統率する矛盾に満ちた社会が存在したのでありましょう。

「人間とは何か」の解明された真理を保持した集団の降臨があって、人類は初めて人類文明創造という意図を持った歴史の第一歩を踏み出す事が出来たと言えるでありましょう。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月25日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・降り下った日本や世界の状況

 斯く依し奉りし国中(くぬち) に、荒ぶる神等をば、神問はしに問はし賜ひ、神拂ひに拂ひ賜ひて、言問ひし磐根樹根立(いはねきねたち)、草の片葉(かきは)をも言止めて、天の磐座(いはくら)は放ち、天の八重雲を厳(いづ)の千別(ちわ)きに千別きて、天降し依し奉(まつ)りき。
 邇々芸命(ニニギノミコト)と呼ばれる聖(ひじり)の集団の所謂天孫降臨が何時頃の事であったのかは、はっきりとは分かっていません。多分、数千年及至一万年位前の事と推定されます。

また、この集団が自覚・保持して日本国肇国の精神の基盤となった布斗麻邇言霊学は何時その確立に成功したか、これもはっきりとは分かりませんが、天孫降臨以前、数千年の長い間の研究により降臨の時より前に完成された事は事実でありましょう。

 では、言霊布斗麻邇の学を自覚・保持した聖の集団が高天原と呼ばれる地球の高原地帯から、政治を行うのに適した平地に降って来る以前の日本や世界の状況はどうだったのでしょうか。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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2020年05月24日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・日本肇国の成り立ち

 豊葦原の葦原とは、その世界唯一のトヨの原理の言霊図上の説明であります。大祓を行う朝廷の政治の原則を示す天津太祝詞五十音言霊図を掲げます。

futonorito.jpg

古代の日本の政治は、この音図に於けるア段(天皇の大慈題の大御心とイ段(原理)を政治の方針の中核として成立します。その事を示すために音図の中の言霊アと言霊シを結んで名といたします。そこで建国の大方針が豊葦原と示されます。原とは図示された場という事です。

 水穂(みずほ)国の水穂とは陰陽(水火)と解釈出来ます。原理方針(陰)と出来上がった社会形態(陽)とが完全に一致している、事を示します。国とは組んで似せるの意、または区切って似せるの意でもあります。一般なるものを、言葉に組み、または区切って、特殊なものと限定した事を意味します。

日本国と言えば他の国とは区別した日本国家の意であります。また水穂は瑞穂と書く場合があります。言霊図の中のそれぞれの言霊(イの音)が瑞々しく実り、生き生きと生気が満ちている国とも解釈出来ます。

 以上の意味を踏まえますと、「豊葦原の水穂国を、安国と平けく知しめせと事依し奉りき」とは「精神の先天構造の法則に基づいて言霊の生気漲る国となるにふさわしい処へ降って行って、その土地を平和に治めなさい、と皇孫邇々芸の命に委任なさいました」と解釈することが出来ます。

つづき
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2020年05月23日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・文明創造の内容を示した言葉を基にした国家の建設

 「豊葦原の水穂国」の事を従来の国語学は「豊かに葦が繁り、稲の瑞穂が実る国」即ちこの日本国と解釈します。しかし始めからその様に解釈したのでは、日本の国を肇めた意義は全く理解されません。

日本の国家を肇め、文明を創造して行くには、肇国・建設のための大前提があるのです。その前提となる言霊布斗麻邇の原理を実現する芸術作品としての国家の建設が日本華国の精神なのです。

その意味はこの国家の創始者である邇々芸の命の名にも示されます。そして豊葦原の水穂国とはその大前提となる目的の形而上的な内容を示した言葉なのであります。

 豊葦原の豊の字は太古の人名や土地名に多く見られます。豊とは十四(とよ)の事で十四個の言霊アイエオウ・ワ・チキミヒリニイシを指します。

この十四言霊は人の心の先天構造を構成する十七言霊の中の代表言霊十四個の意味です。また東洋思考構造を表す数霊八を示す houkei.jpg と西洋的思考構造を表す数霊六を示す図形 kagome.jpg、その双方を統轄することが出来る世界で唯一の思考原理を持つ国家である事を示すために8+6=14の数霊を表す言葉でもあるのです。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月22日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・原理の第二次産物は大和言葉

 我皇御孫(あがすめみま)命は、豊葦原の瑞穂国を、安国と平(たいら)けく知しめせと事(こと)依(よさ)し奉(まつ)りき。
 皇孫命を邇々芸(ににぎ)の命と呼びます。皇孫と邇々芸とは同様の意味だと申しますと、不審に思われる方もいらっしゃる事でしょう。

神道で皇祖というと天照大神の事です。その子は天の忍穂耳の命、そのまた子が邇々芸の命となり、邇々芸の命は天照大神の孫に当たります。祖(おや)から見て孫は第三次的な生命です。

邇々芸とは「二の二の芸術」という事で、これも第三次的な芸(わざ)の意です。言霊原理の運用である言霊エの神は天照大神です。

その原理の第二次的産物は言霊即ち言葉がそのまま物事の実相を表す大和言葉です。次にその大和言葉の実相そのままの人間社会を作る政治活動は第三次的な芸術という事になります。

言霊原理から数えて、原理に則る文明社会建設の政治は第三次的な芸術という事が出来ましょう。皇孫邇々芸の命とは、その第三次的である言霊原理がそのまま社会の実相として表れた社会・国家の建設者の名なのであります。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月21日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・八百万とは

 八百万の神等を神集(つど)へに集へ賜ひ、神議(はか)りに議りたまひて、
 日本の神道では神様の数をよく八百万と表します。辞書では極めて多い数のこと、とあります。言霊学では心を構成する言霊の数五十、その典型的な運用・整理法五十、計百の原理といいます。

しかし五十の言霊の幾つかを五十通りの組合せ方で物事の現象を表現しますと、八百万どころか、無数の真実が現れて来ます。

そこで八百万の神と申します。かくて「八百万の神等を神集へに巣へ賜ひ、......」とは、「言霊原理の自覚者(神漏岐神漏美)の命令で、言霊原理の諸法則のすべてを含めて検討した結果として」の意となります。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月20日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・八百万とは

 八百万の神等を神集(つど)へに集へ賜ひ、神議(はか)りに議りたまひて、
 日本の神道では神様の数をよく八百万と表します。辞書では極めて多い数のこと、とあります。言霊学では心を構成する言霊の数五十、その典型的な運用・整理法五十、計百の原理といいます。

しかし五十の言霊の幾つかを五十通りの組合せ方で物事の現象を表現しますと、八百万どころか、無数の真実が現れて来ます。

そこで八百万の神と申します。かくて「八百万の神等を神集へに巣へ賜ひ、......」とは、「言霊原理の自覚者(神漏岐神漏美)の命令で、言霊原理の諸法則のすべてを含めて検討した結果として」の意となります。

 我皇御孫(あがすめみま)命は、豊葦原の瑞穂国を、安国と平(たいら)けく知しめせと事(こと)依(よさ)し奉(まつ)りき。
 皇孫命を邇々芸(ににぎ)の命と呼びます。皇孫と邇々芸とは同様の意味だと申しますと、不審に思われる方もいらっしゃる事でしょう。

神道で皇祖というと天照大神の事です。その子は天の忍穂耳の命、そのまた子が邇々芸の命となり、邇々芸の命は天照大神の孫に当たります。祖(おや)から見て孫は第三次的な生命です。

邇々芸とは「二の二の芸術」という事で、これも第三次的な芸(わざ)の意です。言霊原理の運用である言霊エの神は天照大神です。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月19日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・言霊布斗麻邇の自覚者の命令によって

 神漏岐(かむろぎ)・神漏美(かむろみ)の神漏ろは神室(かむろ)即ち神の家の意です。家は五重(いえ)で五階層の重畳を意味し、神漏岐は言霊アオウエイの主体を表す五母音を、神漏美は言霊ワヲウヱ斗の客体を表す五半母音を指示しています。

そして縦に並ぶ五つの母音はその中の言霊イが他のアオゥエ四母音を統轄しておりますので、神漏岐は言霊イである伊耶那岐の神に当たります。

同様に神漏美は言霊ヰである伊耶那美に当たります。伊耶那岐の神(伊耶那美の神)は言並びに言霊原理の神でもあります。

 そこで「高天原に神留ります、皇親神漏岐神婦美の命以ちて」とは「太古に於いて、アジアの高原地帯に大勢の聖(霊知り)達が集まり、人間の心の先天構造はどの様な働きをしているか、研究を進め、終に人間の精神構造を形成する言霊布斗麻邇の原理を発見・完成させました。そしてその原理の自覚者の命令によって...」という意味である事が分かります。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月18日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・神とは言霊布斗麻邇原理のこと

 高天原に神(かむ)留(つま)ります、皇親神漏岐神漏美(すめらがむつかむろぎかむろみ)の命以ちて、八百万の神等を神集(つど)へに集へ賜ひ、神議(はか)りに議りたまひて、我皇御孫(すめみま)命は、豊葦原の瑞穂国を、安国と平(たいら)けく知しめせと事(こと)依(よさ)し奉(まつ)りき。斯く依(よさ)し奉りし四方(よも)の国中(くぬち)に荒ぶる神等をば、神問はしに問はし賜ひ、神掃ひに掃ひ賜ひて、言問ひし磐根樹根立(いはねきねたち)草の片葉をも言止めて、天の磐座(いはくら)放ち、天の八重垣を厳の千別(ちわき)きに千別きて、天降(あまくだ)し依(よさ)し奉りき。

 大祓祝詞の話を始めるに当たり、序文の次に、祝詞の全体を五つの節に区切りました。右の文章がその第一節の天孫降臨によって日本国家の建設をはじめた折の国土の歴史的情況を述べた箇所であります。文章を区切って説明しています。

 高天原に神留ります、皇親神漏岐神漏美(すめらがむつかむろぎかむろみ)の命以ちて、
 神話の文章通りに訳しますと、「高天原神界にいらっしやる、天皇の大元の創造親神、神漏岐・神漏美の神様の命令によって、...」となります。

この高天原を地球上の地理の問題にしますと、多分印度ヒマラヤ、チベット、その他アフガニスタン、パキスタン等の高原地帯が考えられます。また高天原を言霊学によって形而上の精神領域といたしますと、頭脳の中枢にあって、天名十七言霊によって構成されている心の先天構造のこととも解釈出来ます。

大祓祝詞の作者はこれ等形而上、形而下の内容を双方組み合わせた意味に使ったと推察されます。その推察の理由は解説が進むにつれて御理解頂けると思います。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月17日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・罪の解釈

 けれど大祓祝詞の序文を、現代人が常識に従って右の如く受け取ってしまいますと、古代から数千年続いて来ました大祓の本来の意味は全くお分かりにならないで終わることになります。

それはどういう事なのか、と申しますと、文章の中に出てくる「罪」に関する解釈に問題があります、現在単に「罪」といえば、人を殺したり、物を盗んだり、だましたりする事と思います。

大祓に後章出て来る天津罪、国津罪の中の国津罪と呼ばれる罪は現代同様、そういう罪も勿論含まれます。しかし大祓が本来その職いの主たる対象とする天津罪と呼ばれる罪はそのようなものではないのであります。ではどんな罪なのか、次に説明いたします。

 太古に於いて、官職にある人も人間でありますから、いろいろな罪を作ることもあったでありましょう。他人に不快な思いをさせたり、喧嘩をして人を傷つけたり、詐欺・横領の罪などもあった事でしょう。けれど官人としてもっと大きな罪は職務上の罪であります。太古より日本の朝廷の政治の最重要事は世界または日本の文明の創造の中枢機関としての仕事であります。

つづき
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2020年05月16日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・政に携わる人達の大祓

 太古の天皇の知らしめす朝廷の政治機構を表す天津太祝詞音図の五母音、アイエオウにおいて、最上段のアを天津日嗣天皇の座とした時の天皇の下に従っ比礼挂くる伴男、手襁挂くる伴男、靭負ふ伴男、劔佩く伴男の四伴男の役職の内容は以上の如くであります。

この四伴男の役職の内容を頭に入れて置いて頂いて、大祓祝詞を読んで行きますと、最後に出て参ります「祓戸四柱の神」と同様の内容を持ち、しかも古代の政治が如何に国民大衆の気質にぴったり適合していたか、がお分かり頂けることとなりましょう。次の文章の解釈に移ります。

 官(つかさ)々に仕へ奉る人達の、過ち犯しけむ雑々(くさぐさ)の罪を、今年の六月晦(みなつきちもごり)の大祓に、祓ひ清め給ふ事を、諸(もろもろ)聞召せと宣る。

 右の文章は単に何気なく読みますと、それだけで分かったように思われます。これより前の文章から続いて「天皇を始め、四伴男やその他の役人達の、過ちを犯した事から作るいろいろな罪を、今年の六月末日の大祓の儀式に於いて、祓い清めるから、その事について皆さんお聞きなさい」という意味に受け取れるでありましょう。

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2020年05月15日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・靱負ふ伴男(ユキオフトモノヲ) 言霊オ/劔佩く伴男(タチハクトモノヲ) 言霊ウ 

靱負ふ伴男 言霊オ
 靱(ゆき)とは矢を入れて背負う道具です。矢は人に向かって飛んで行くもので、人の言葉の言葉、言霊に譬えられます。

比礼挂くる伴男、手確描くる伴男によって、言霊原理に基づいて国民に発布される命令が決定されますと、それをそのまま言霊理論としてではなく、国民に理解され易い比喩・表徴または種々の概念的な言葉による法律・法則として国民に伝える役職のことであります。

これは言霊オの働きです。

劔佩く伴男 言霊ウ
 靭負う伴男の物が実際の矢の容物ではなく言葉の表徴であったように、ここの劔は武器としての太刀ではなく、霊的な判断力である霊劒または節刀の意味であります。

靱負う伴男によって宣布された社会の法律・法則を人間社会の中で国民に接することによって現実に執行する役職の事であります。国の中の集団または個人に法律を執行する場合、それぞれ事情が異なり、同じ情況のものなど何一つありません。

それに対応する執行者のその時、その場の適切な判断が不可欠です。劔とはその場の判断力の事を指す言葉であります。法律が一般社会に直接に触れる場での仕事でありますから、

言霊ウの役職と言われます。

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2020年05月14日

言霊 大祓祝詞の話(その二)・手襁挂くる伴男(タスキカクルトモノヲ) 言霊エ

 手襁とはまた手次(たすき)とも書き、古代手の指を次々に折ったり、伸ばしたりして数を数えることであります。

伊勢五十鈴宮は五十音言霊をお祭りする宮であり、奈良の石上(いそのかみ)(五十神)神宮は五十の言霊を操作・活用する五十の手法を祭る宮であります。

その石上神宮に昔から伝わる「一二三四五六七八九十と数えて、これに玉を結べ」という言葉があります。五十音の言霊の動きを数で示す時、この数を数霊と呼びます。

この数による動き方を手の指の動きで示しますことを手襁(手次)と言ったのでした。でありますから、比礼挂くる伴男が、各地で生産されて来る諸文化を、五十音図に照らしてその実相を明らかにしたものを、次にどの様に摂取し、社会一般の福祉にどうしたら役立たせることが出来るか、の言霊原理の活用によって、即ち手の指を折り伸ばしするととによって見定め、決定する役職が手襁挂くる伴男であります。

即ち言霊エの実践智の仕事です。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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2020年05月13日

言霊 大祓祝詞の話(その三)・岩戸隠れ

人間が自らの外に向ける関心と外なる真理の探求、即ち物質科学の研究は物事を分析・破壊することから始める学問です。そして、この物質文明が急速に発育する基盤となる土壌は生存競争の社会であります。

 以上の如き人類社会の精神徴候を察知した大倭日高見国(日本)の朝廷では重要な会議が何回も開かれた事でしょう。その結果、朝廷に於て人類文化創造の方針を大きく転換する決定がなされたのであります。それは人類の第一精神文明時代より第二物質文明時代への転換であります。

その転換の方針を最も確実に実現する為の手段として、第一精神文明時代を創造した基礎原理である五十音言霊布斗麻邇の学問を、人類社会の表面から隠没させ、人々の表面意識より忘却させることであります。その結果、精神の五次元性能の共生・調和は失われ、言霊ウとオのみの他の性能との協調からの逸脱・独走が始まります。

それは聖書の所謂「禁断の木の実を食べた」事であり、経験知と欲望の自我意識が生まれることともなります。

(次号に続く)【収載】百五十四号(平成十三年四月)

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言霊 大祓祝詞の話(その二)・比礼挂くる伴男(ヒレカクルトモノヲ) 言霊イ

 比礼とは霊顕(ひれ)とも書きます。霊である言霊が眼で見て顕われるようにしたもの、の意で、神代文字、麻邇名(まにな)の事です。「挂(か)く」とは掲げるの意。「比礼挂くる」とは五十音言霊図、または言霊原理によって世間の生産物、文化を検討するの意となります。

世界の文化といいましても、ウオアエの四段階の別があります。言霊ウに属する人間性能より産出される現象の構造・時所位は天津金木音図に参照してその実相が調べられます。

以下、言霊オの文化には赤珠音図が、言霊アに属する文化には宝音図が、そして言霊エの文化現象には天津太祝詞音図が適用され、検討が行われます。

比礼挂くる伴男とは以上の如く、政治の鏡である五十音言霊図を掲げ、この鏡に則り諸文化現象を検討し、その実相を見定める役職の事であります。

(次号に続く)【収載】第百五十三号(平成十三年三月)

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